アンダーシャフト

THE POOL ザ・プールのアンダーシャフトのレビュー・感想・評価

THE POOL ザ・プール(2018年製作の映画)
2.0
正直枚数合わせで借りてみた、タイ発、ソリッドシチュエーション▪パニックムービー。

撮影ADである主人公は、仕事が終わった翌日、撮影現場のプールでゴムボートに乗ったまま寝込んでしまう。
そこに、主人公の恋人がふざけ半分で飛び込もうとして、足を滑らせ転倒。頭を強打した状態でプールに落ちてしまう。
気づいた主人公は慌てて介抱するが、気がつくと、すでにプールの水は半分以上が抜かれている状態。底から上までは6メートルで梯子もない。2人は季節外れのプールの底に取り残されてしまった。
そんな時、悪しくもワニ園から逃げ出したワニが、2人のいるプールに入ってきてしまう…
と、いきなり緊迫した状態に突入します。

でも、自分的にはこのシナリオがかなり痛い。
とにかく主人公たちがやること為すこと全てうまくいかない。僅かな希望や可能性をチラッと出しては、結果残念というサイクルが連続します。あまりにうまくいかない+間が悪い動きに、「これもダメだろ…」などと要らぬ先入観で観てしまうほど。
スリリングで追い詰められていく展開のはずが、そのドタバタに舞台喜劇の匂いを感じたのは自分だけか…そしてクライマックスは、主人公の逆ギレ特攻(あ、ネタバレでした。申し訳ありません)というかなりの力業。最後に唯一救いがある以外は、痛い展開とネガティブ要素がいっぱいで、スッキリではないかと…犬とか…

ワニのCGは、荒いけどけっこうリアルだし、主人公たちの孤独感や絶望感をイメージさせる画作りに、ハリウッド映画のスリラー系にあるのと似たカットを割り込ませるなど、あちこち作り手の工夫は感じられました…突っ込み所は多々あるけど。(上から発言に聞こえたらお詫び致します。)

いろいろグダグダ言いましたが、タイ映画への期待値が上がったのは確かです。