PERSPECTIVE

シン・ウルトラマンのPERSPECTIVEのネタバレレビュー・内容・結末

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

スクリーンと客席で「ウルトラマンが好き」という告白をし合っているだけ。

それがどうした?

いいえ、どうもいたしません(どうでもいい)。

よく言えば観客を信頼した、悪く言えば独創性0の脚本(ピー音が出る会話で笑かすなんていつの時代の娯楽や)。単体で見ると悪くないんだけど、明らかに使い方を間違えている大仰な演出(マジで異常さに慣れ過ぎて平凡なショットが作れていない。この前一緒に仕事してたのんあたりに作り方を教えてもらってください)。さらにまったくもって盛り上げる気がない劇伴(NGSW姉貴登場シーンのBGMのダサさに引いた)と音響(戦闘シーンより車のエンジンの方が劇場で大きく聞こえるってどういうことよ)が合わさり最高の虚無感を味わえる。空想活劇?いいえナンセンスコメディです。

皆さん大嫌いな例のアレもヒッチコックやデパルマ作品ならよくあるやつだが単純なキャラ描写に使う方はそうそういない。でも一番いけないのはNGSW姉貴以外のキャラクターに語れるような描写が一切ないことだろう。

戦闘シーンも普通の映画だったら次第点以上のものになるのにあのナンセンスの濁流が過ぎた後だと冗談抜きで印象に残らない。どうせならシン・ウルトラファイトとして編集しなおしてどっかの資料館で延々流しといてもらいたい。

以上のように私はこれを映画として評価することができない。途中できつくなったらマジでさくらももこやいしいひさいちの漫画(さらにいうなら空想科学読本)のバッタモンを読む感覚で観ることをお勧めする。









"至極どーでもいい私見(無視して結構)"最近過激な庵野秀明信者がDUNEに対して「ハリウッドはヴィルヌーヴを甘やかしすぎ」と叫んでいるのを観測したが「いやそれ以上にあなた方は庵野を甘やかしているのでは?」と言ってやりたい。例のアレで喜ぶおっさんがキモイとたたいている暇あったら自分たちもそのおっさんに属していることを認識してもらいたいものだ。
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