まおう

1917 命をかけた伝令のまおうのレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
4.0
ゴールデングローブ賞受賞、アカデミー賞にも多数ノミネートされている豪華俳優総出演のサム・メンデス監督による戦争映画。
第一次世界大戦下のフランスを舞台に、敵のドイツ軍に露見した奇襲作戦の中止を伝えるために戦場をひた走る若いイギリス兵の姿を描く。

最初は何処か消極的だった主人公が、使命を背負い試練に立ち向かううちに一人の兵として、人間として変わっていく様を臨場感たっぷりの長回し(に見える撮影方法)で魅せる。戦場にうち捨てられたウジのわいた死体やドブネズミが走り回る泥だらけの塹壕でさえ私的に美しく見える映像の中で、絶望的な状況でも1600人の兵士を救うため泥水の中を這いずり前線を駆け抜ける姿はあまりにヒロイックで胸が締め付けられ息が詰まるほどエモーショナル。
ふと見上げるとマークストロング…振り向くとベネさん…みたいな贅沢な俳優の使い方も心憎い。
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