トチったら終わり
演者、エキストラはもちろん、全スタッフも巻き込んだとてつもない緊張感が映画の主題「第一次世界大戦」の緊迫感を奮い立たせる映画
編集を「魔法の切り札」を呼び、全映像コンテンツの強みをあえて取り払った手法は、編集には作り出せない臨場感を創出したように感じた。長回しという要素が観衆にも加わり、最近の作品にはないワクワク感が新鮮だった。3Dを初めて見たときとはまた違う息吹を感じるゲーム的感覚。
また、照明も使えず天気などの運要素も強いことから1回にかける想いは、想像のはるか上をいく相当な覚悟と責任があったはず。それは準備やリハーサル段階から、同様であろう。
作り手視点も気にさせる本作は、発想は最先端でありながら、とてつもない時間をかけた上での1発本番、全員が同じ瞬間に1つの目的に向かって進む ある意味コンテンツの原点的な側面もあると感じた。
ストーリー展開はとてもシンプルで敵陣を超えて伝令を伝えろというもの。
テーマ柄、制作手法が全面に出るかと思いきや、そのリアリティは圧巻。特に、死体の描き方はとてもよかった。
ここまでメイキングが気になる映像作品はそうそうないし、この映画の裏方主題でもう1本映画が撮れそうなとても壮大なコンテンツ。
