このレビューはネタバレを含みます
疲れた。
観るのにこんなに心身共に疲弊するなんて。
そして素晴らしかった。
映像美はもちろん、その投入感が。
みんなが言うようにその場に居るかのようなリアル。
それが為せるのはあのカメラワークや撮影方法なんだろう。
そしてそれを為し得る俳優陣の根性。
さらにこれを作り上げた全ての人たち。
ワンカット撮りに見えるけど違うんだよね？
要所要所で繋がってるんだろうけど凄い自然だった。
だからこそどこのシーンでも緊張が途切れず観るものに体感させるような世界だった。
最後に見終わっても何も得られることはないだろうと思う。
戦争の凄惨さ。
その無意味さだけが浮き立つ。
この伝令が伝わっても、明日にはまた新たな命令のもと兵士が命を落とす。
死があっけなく訪れる。
それだけが事実。
森のシーン。
死に向かう兵士たちが集まり歌を聞いているのは印象的。
心の中で何度、「やめて、いく必要なんてないから！」と叫んだことか…。
スコが前線を走る時にも思った。
どんな壮大な理由があって一人一人の命が奪われなきゃいけないんだ。
ほんの100年前の出来事なんだよね？
最後に体験談だと知って驚いた。
ほんの100年。
映画として、戦争の無意味さや、今が幸せなことだと教えてくれたような気がする。
