SetsukoAzuma

1917 命をかけた伝令のSetsukoAzumaのレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
4.3
第一次世界大戦でドイツの罠から1600人の兵を守るべく、たった2人で作戦中止の伝令を命じられた1日の出来事を、ほぼワンカット(編集でそう見えるようにしている)で撮影したチャレンジングな戦争映画。

イギリスでは各賞総なめ、アカデミー賞は撮影、視覚効果などを取りつつも惜しくもメインの賞は取れなかったけど、ゴールデングローブ賞は作品賞と監督賞を受賞した注目作。

ということで合気道の昇段審査前の稽古後、ふらふらなのに頑張って観に行きました。
命がけで走り続ける兵士たち、くたびれている兵士たちに共感できました(笑)

超重要なミッションをたった二人に託すなんて現実的じゃない!と思ったけど、1カメの長回しの撮影が計算しつくされており、「ダンケルク」のような臨場感が売りなので、劇場で観ることをおススメします。

主演の二人は日本では無名ですが、キーパーソンとして、コリン・ファースとベネディクト・カンバーバッチがちらりと出てきます。
主人公のジョージ・マッケイ、普通っぽくてすごく良かったです。

通信機器が、それほど発達していなかった当時、最終手段として足で連絡を伝えるために命がけで走った兵士たち。
今の時代じゃ考えられないシチュエーションですが、逃げ出しもせずにミッションを完了させる動機がないと、絶対に無理でしょうな。

戦争の残酷さなどを訴えるための映画ではないので、そういうのを期待したら、物足りないかもしれませんが、こういう無茶苦茶な状況の中で死んでいった兵士たちが沢山いたということは、伝えられてる気がします。

いずれにせよ、カメラ一台の視点でここまで撮れるのか、とそれが一番の驚きです。