いとまど

1917 命をかけた伝令のいとまどのレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
3.8
今年に入ってから、スマホゲームの荒野行動を始めたんです。
ワンカット風の臨場感ありすぎる映像、昨夜にプレイしてたゲーム画面のようで、リアルに捉えきれない脳が「私荒野行動してる?」と思い始めてしまった…。無課金だから安全範囲のためにひたすら走り続けてる感じがもう…。
とにかく映像が進む、進む。いろんなアングルから撮るのに直前上に続くのが凄い。(観る前にチョコケーキ食べたせいだけど)少し酔っちゃったから、なんなら一旦止まってくれと思ったくらい。

ブレイク役のディーン=チャールズ・チャップマンが、加藤涼に少し似てるなと思った。顔色が悪くて眉細めの加藤涼。


YouTubeの映画感想で「ジェットコースターに乗せられたと思ったら、美術館に着いていた」という感想があって、言い得て妙!

目的のために、ひたすら前進するのみなんだけど、絶対何か起こるでしょ。プレイヤー目線だから先が見えない怖さ。不穏な音楽が緊張感を盛り立てる…!
残酷な戦地では、生き物や兵士の死体が転がる。
その傍ら、桜が咲いていたりする自然の美や、
照明弾によるコントラストの強い光を浴びた建物や、爆撃によって巻き起こる土吹雪など、ハッとするような美しさが所々に潜んでいて不思議な感覚になる。宗教画を見ているような、残酷なのに綺麗に見え、どこか現実味のない感じ。

巻き込まれるかたちで始まった、決死の任務。満身創痍でただただ走り続ける力強さに泣けてくる。
戦争がある限り、ハッピーエンドなんてなく、命をかけた◯◯が兵士の数だけあるという日常にすぎない。それでも生きて、いつか安息の地へ辿り着けたらと思わずにはいられなかった。
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