特典映像で「観客が塹壕を進む兵士と一緒にいる錯覚に陥り、戦争を追体験することが監督の狙いよ」と語られている通り、本作はワンカットで撮影されたシーンをつなげて"全編ワンカット風"に仕上げた、全てがとてつもなく綿密に計算されていて、伝令を命じられた兵士と一緒に戦場カメラマンとして同行してるかのような目線で進行する。
「もし、失敗すれば君の兄を含んだ1600人の命が失われる。」
映画を最後まで観終えた後に、改めてタイトルを考えると、第一次世界大戦の終結は1919年…つまり、この映画の後も戦場に駆り出されたスコフィールドのような若者たちがいたのだろう。
「戦死して勲章が貰えれば家族もさぞ喜ぶ。」
更には20年後の1939年には第二次世界大戦が勃発、スコフィールドたちの子ども世代が戦地に送られ、そしてその後も各地で戦争は起こり続けている。
「期待するのは危険なことだ…来週になればまた違う指令がくる"攻撃せよ"と。」
サム・メンデス監督を知ったのは「ロード・トゥ・パーディション」だったんですけど、今でも好きな作品です。