サトタカ

1917 命をかけた伝令のサトタカのレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
4.5
全編ワンカットで話題になった第一次大戦の西部戦線の戦争映画。実際には全編ワンカット風…デジタル技術で複数の長回しシーンを繋いでいる。それでもどうやって撮ったの?っていうシーンが多々あり、驚かされる(DVDにメイキング映像が入っていたが、クレーン+ワイヤーや徒歩、バイク、二輪+ジンバルを状況に応じて使い分ける撮影テクニック、秒単位の綿密な事前準備など驚異のこだわり…)。
3DシューティングゲームのFPS(ファーストパーソン・シューティング)に近い撮り方でもあり、臨場感が高い。
苛烈な戦闘で倒れ、激しく損傷し腐りかけた者や川で醜く膨らんだ兵士たちがわんさか出てくる。派手なスプラッタシーンはないが、地味に気持ち悪い。
大切な伝令を援護もないたった二人の伝令兵で伝えようとするのではなく、手旗信号とか飛行機とかなんか他にやりようないんだろうかとは思ってしまった。何しろ最前線の塹壕を越えてノコノコ歩いて行くのは危険すぎて、見てるだけでハラハラドキドキ。心臓に悪いや。

この映画も意欲作であり、見応え十分で大満足だったけど、個人的には、監督のサム•メンデス作品では圧倒的に「アメリカン•ビューティー」がお気に入り。あの映画のケヴィン•スペイシー(metooで消えてしまった😅)、アネット•ベニングは最高だった…。

ところで、この映画に限らないけど、宣伝のCMで一番派手な見せ場を見せちゃうのってどうなのかね?実際に見る前にはこんなにスゴイシーンがあるのか、さぞ他にもスゴイシーンがたくさんあるんだろう、ふむふむ楽しみってなるけど、いざ見てみたら、CMのシーンがベストなとこやんってなるじゃないですか、たいてい。ちょっとガッカリしません?それに映画見てる時に「あぁ、ここがCMで使われてたシーンだ、やっと出てきたなー」みたいな答え合わせ感覚になるというか。それノイズじゃね?みたいな。
まぁ、しょうがないんだろうね、知らんけど。
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