中田

1917 命をかけた伝令の中田のネタバレレビュー・内容・結末

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

全編ワンカットだからこその臨場感と先行きの見えない展開には引き込まれた。ラストシーンが冒頭のシーンと同じ構図なのだが、まるで物語ひとつがずっと繋がっていく(戦争は続く)ような気持ちになったのも全編ワンカットならではの効果だったと思う。感心したというか、完成度が高いと感じた。
しかしドンパチは起こらず淡々と物語が進んでいくので(所々の映像構図は面白いと思ったが)映像的な迫力や派手な戦闘はあまり期待しない方がいいと思う。全編ワンカットだからこその臨場感(リアル)を映し出す作品であり演出やカットによってドラマを映す作品ではない、という解釈でいいのかな。
あと「次に何が起こるかわからない」という緊張感がこの作品のひとつの肝であると思うのだが、僕は伝令役の2人のうちどちらかが死ぬと思っていたので、相棒が死ぬまでの緊張感は疲れるほどだった。同時に伝令役が1人になった事で「こいつは最後まで死なないのだろうな」と冷めてしまったし、それからの展開がやや冗長に感じられた。良くも悪くもワンカットという個性が強く出ている作品だと思う。
中田

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