なつき

王と道化師たちのなつきのレビュー・感想・評価

王と道化師たち(2019年製作の映画)
5.0
話術や騙し絵、曲芸、カラクリ道具の開発などのスキル持ちの詐欺師集団が王の側近に脅され、悪評ばかりの王のスピリチュアルな逸話を広めて、逆に世間での評判をよくするために奮闘するお話。他所の国の時代劇ではあるんどけど今の時代に観てもどこの国も役人のやること同じなんだなってなる。


王の乗った輿に枝が勝手に動き道を開ける、仏が現れる、神の使いが体に触り病気で爛れた皮膚が綺麗になるetc王の前で起きる不可思議な現象(人工的に起こしたもの)を民衆に目撃させ、噂話が広まるスピードや又聞きすると大きくなるのを利用してまるで本当に起こった出来事かのように世間に演出してみせる手腕がすごい。

世間の評判も上がり仕事は上手くいって契約通り最下層から役人の身分もゲット!
するんだけど詐欺師集団も色々過去を持った人間がいるので不和が発生する訳で……

基本コメディなんだけど国を動かす人間のやるべき事とは、パブリックイメージとは政治家としての心得とはって色々考えさせられるのでとてもオススメ。
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