グシケン

オフィサー・アンド・スパイのグシケンのレビュー・感想・評価

3.7
久々のポランスキー監督。映画として面白いかというと普通だけど、ドレフュス事件の顛末をピカール中佐視点で描き、軍の内外で起こった実情を丁寧に追っていく堅実な映画だった。また、衣装や近代フランスの雰囲気作りにかなり力が入ってて良かった。
ユダヤ人嫌いで不倫もするけど、正義・真実の追究を至上命題に掲げ、軍の隠蔽体質を徹底的に糾弾するピカール中佐の信念の強さに惹かれた。
国民だけでなく、司法にまでも根付いた反ユダヤ主義や対面を守るための軍の隠蔽体質から生まれるドレフュス事件の矛盾を揶揄するような法廷シーンでの演出が面白かった。
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