いろんな謎を残しながらも、これぞヒューマンドラマって感じが終始続いていく。
何も起こらないけど、何かが確実に変わっていってて、何かが起こりそうなあの感じ、結構好きやった。
電話と海がキーポイントの本作。
最初の動揺し、正気を失う様子を見てるからこそ、電話がかかるたび、期待しちゃうし、恐怖もある。
だから、電話を遠ざけて、10年経っても傷は言えずに現実から逃避している。
海で失った宝だからこそ、浜辺に住み、浜辺で働き、幼少期の“おもかげ”の残った子を探し続けている。
そして、夜の海でまた、大事な友人を失うんじゃないかとめちゃくちゃヒヤヒヤした。
“失踪”っていう事実の見えない状況が中心にあるから、観ているこっちにも主人公エレナの置かれた状況が徐々に分かってくる。
ミステリーもの的な要素もありつつも、しっかり濃厚にエレナの人柄、人生に寄り添っているこの作品がとてもいい時間を過ごした感覚になった。
エレナが素直でいい人なことを観てるこっちは知ってる分、激怒するジャンの両親と暴力的な兄には悲しくなって泣いてしまったけど、普通に考えて、ティーン真っ只中の子が20歳以上歳上の異性と仲良くしてるってなかなかやばいよね。
以下ネタバレ!!!
結局、最後のあの電話、
ジャンが失踪した息子だったってこと??