マリッジ・ストーリーの美のネタバレレビュー・内容・結末

なんかすごい生々しい、極力物語として色をつけずリアル路線で作った離婚劇って感じだった。特に、2人が何気なく弁護士に話した内容が、裁判のシーンで武器として使われて意図せず互いを攻撃した感じになっちゃうところとか、見ててしんどかった。現実の離婚調停のときも、こうやって弁護士通したことで必要以上にこじれていくことってあるもんなのかな？

終わり方も、なんだかハッピーエンドとは呼べない、一つの解決には至ったけど居心地の悪さが残る結末だった。そこも妙にリアルだよね。家に訪れたチャーリーとヘンリーの間にぎこちない空気が流れてるのとか、「うわぁパパと息子なのに辺な距離感できちゃってんじゃん😂」ってなった。

ただラストの、ニコールの綴った気持ちを読み上げるシーンからの、靴紐を結ぶシーンは、グッときた。
離婚の道を選び、弁護士通したことで関係悪化しはしたけど、元妻の愛の言葉に涙してしまうチャーリーと、元夫にも変わらぬ気遣いを見せるニコールの、互いに愛と尊敬の残った今の関係値はとっても美しいと思った。
今はぎこちないけど、きっとこの愛と尊敬があれば、いつかはぎこちなさも薄れて新しい居心地のいい関係を築けるよね。

自分もいずれは結婚したいと思ってるけど、結婚って良い面ばかりじゃないんだよなってリアルに考えさせられた。
物語に感動したと同時に、自分の人生観についても改めて考えたくなる素敵な作品でした。