いつものノアバームバックよりジワジワ厭な居心地の悪さは控えめで、どちらかというとサッパリしてる。真正面から殴り合う系。ノアバームバックの描く法廷劇とか見たいに決まってる。
あとコメディ要素かなり多め。その分ビターが効いた感じになるのだけど。封筒渡すくだりは泣くほど笑った。
関係性の名前だとか何かを守るために戦うことの必要性だとか、そういうものは建前であって、相手に対して抱く純粋な感情や愛情はそんなものとは無関係なのだと思わされる。
嘘と本当が混じり合った口論シーンを経てのラストの手紙の言葉、なんて偽りがないんだろう。
しかも我々観客、あの手紙の内容を2回聞かされてるんですよ。勇気のある演出だと思った。
あとこれタイトルが『【マリッジ】ストーリー』なの、ほんとに泣ける……。
アダムドライバー、ぜひともこのままノアバームバックの作品に出続けていただきたい。
