のこのこのこっち

歌うつぐみがおりましたののこのこのこっちのレビュー・感想・評価

歌うつぐみがおりました(1970年製作の映画)
3.8
作品テーマからなのか忙しなさが一気に増す。 ここではむしろ生き急ぐことの虚しさを見せていて、それは主人公に限らず忙しくしている人がいるところからも感じる。遊び回るのに時間費やしやがってと思う人がどれだけいるかわからないが、親切に1時間半だかの休符があってラストだけなんて可哀想だと楽団員に言わせてもいる。まあ、でもわれわれのほうが忙しない気もする。それは人にもよるだろうが乗換案内見て早いor安いとか、どこのスーパーが安いとか、ポイント貯まるからこっちの店とかよっぽど振り回されてる気がする。この作品で言えば色々落ちてくるのも穴に落ちそうになるのもやっぱり死を予期させるし、時計のショットにしても楽しく生きることを考えさせられはする。ただやっぱりここでは深刻に捉えてしまう。