アラブの春から始まった民主化運動の激化してしまった争乱の果てをどう見るのか。どっちが正義で何が過ちなのか軽々しくは語れないが、ただここに描かれている一市民の自由・平和・家族・故郷への思いと何にもまして生への渇望が素晴らしい。瀕死の妊婦から帝王切開で息のない胎児をとりだして、一種鬼神のような態度で蘇生処置する医師ら、それに目を背けずソニー製のカメラを回し続ける撮影者。そこに起こる奇跡。自殺大国日本人は皆この映像をしかと目に焼き付けなきゃならない。"空"という意味で名付けられた美しい娘サマに弟(妹？)が出来るまでを描いている。
