風来のリヨナ

ファナティック ハリウッドの狂愛者の風来のリヨナのレビュー・感想・評価

4.0
握手会(インフェルノ)

嘘つきの街と称されるハリウッド。そこに住む誰もが逃げようとどうしようと壊されるとのモノローグ。その中で、唯一壊れない人間、主人公のおじさんムース。彼は少し知能が足りてない感じの人で、ホラー映画ファン。特にハンター・ダンバーという俳優がとにかく大好きである。悪意だらけの街だけど気に掛けてくれる人はいて、何だかんだ暮らせてる。

そんな時、贔屓の店でハンターのサイン会が開かれると知る。ワクワクしながらサイン会に向かうも折り悪く、目の前でサイン会終了。とは言っても当のハンターにかなりぞんざいに打ち切られたような形でただ悲しい。失意に暮れるムースにセレブたちの家を紹介するアプリを教える親友ちゃん。気を取り直しすっかりこれに夢中になるムースだったが、ハンターに手紙を渡したい一心でアプリ頼りに家に突撃。これはいけない。案の定、ハンターにストーカー認定され手酷い仕打ちを受けて…みたいな。

たった1つの選択ミスが招く終わり。ムースの悪意の無い純粋な行動がとにかく人々には受け入れられず、ムースとしては受け入れられない理由が分からない。幸せな結末の見えなさが凄く。ストーカーパートは分かる〜って感じで恐怖だった。被害側が女の子だったら嬉しかったけど、これをおじさんにしてるから狂気さ増えてて良かったと思う。愛。

個人的に気に入ったのは、侵入先で歯ブラシ使って舌磨くとこと、死体に「大丈夫?鼻血出てるよ?その内止まるからね」って矢継ぎ早に語るとこです。
風来のリヨナ

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