3つのホラー短編で構成されている、イタリア産のグラインドハウス。低予算の自主制作ビデオであり、ジャッロ人気を牽引した裏方スタッフが出演している。ジョー・ダマト、ルチオ・フルチ＆アントネッラ・フルチ（長女）が、チラッと登場。

第一話は、人間を襲うダッチワイフの物語。下の口からペニスが飛び出し、上の口から吐瀉する。ポルノ・ショップ店長役のセルジオ・スティヴァレッティは、ジャッロで特殊メイクを務めている人物。ダルダーノ・サケッティ（脚本家）もゲスト出演。

第二話は、人間を襲うカバンの物語。一見すると普通のカバンなのだが、ターゲットを見つけると目ん玉がギョロリ、ギザギザの歯で噛み付いて、人体を持ち帰ってくる。第三話は、「猟奇！喰人鬼の島」のパロディであり、"下品なザッカー兄弟"という印象。

箸にも棒にも掛からない"悪ふざけ系"ホラー・ビデオだが、ジャッロの黄金期を支えた重要人物が顔を見せるため、資料的（または死霊的）価値を見いだすことができる。ちなみに、ルチオ・フルチは生前最後の映像とのこと。