まの

私のちいさなお葬式のまののレビュー・感想・評価

私のちいさなお葬式(2017年製作の映画)
3.2
元学校の教師だった女性が、ある日心臓の病気が発覚し、余命が少ない事を知り、自分のお葬式を企てる話。

年上の夫は既に亡くなり、一人息子は仕事で忙しい為5年も帰ってきていない、服装や生活様式を見ても決して裕福と言うわけでもない、本当に普通の女性が、息子に迷惑をかけない為に死亡診断書や棺桶、お墓を準備するシーンは淡々としている分、余計哀しみを誘いますが、後半の息子との食事シーンは凄く良かったです。この時にエレーナは最近では一番の幸福を感じたんだろうし、もう今死んでも良いと思った瞬間だったとわかる表情で本当によかったです。

また、思いがけず飼う事になった鯉がエレーナの余命とは対照的に力強く生き残り様が印象的でした。
扱っている題材はとてもシリアスだけど、所々で笑えるシーンも多く、哀しいだけの映画ではなかったです。そして恋のバカンスが劇中、エンドロールに流れてきたのには本当にびっくり!!若き日のエレーナとご主人の録画部分と上手くマッチしていました。
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