じょうパン

バーナデット ママは行方不明のじょうパンのレビュー・感想・評価

3.6
期待しすぎた分あまり面白く無かったです。
フィルマークスや日本の映画サイトでは現時点で評価は高いですが、私はあまりオススメできないです。
そもそも邦題のママは行方不明っていうのがよくないと思います。行方不明になるまでが、とても長くて尺的にも行方不明になった後は「そういう展開しかないよな」と思ってしまいました。
建築家であり芸術家のバーナデットは確かに芸術系の人はかなり疲れる職業だとは思います。お金持ちで20年前に失敗して現在も立ち直れていないっていう設定はいいですが、現在の環境が恵まれすぎている設定なので、娘と仲が悪いとか、あまり裕福ではないとか、そういう設定がない限りあまりバーナデットに同情や作品自体に感動はできないと感じました。
また主演のケイト・ブランシェットやキャスト自体の演技が上手いので何となく観れてしまうので微妙な作品になっていると思いました。
また時々コメディーチックな部分もあり、急な感動シーンもあったので急なテンポ感についていけなかったのも面白いと感じなかった理由の一つだと感じています。

もちろんいい部分もありました。
キッチンでバーナデットが行方不明になり娘と父が口論しているシーンで娘が「誰かを完全に理解することはできないけど、理解しようとすることはできる、努力はできる。」って言葉やオープニングの「割引なんとか」みたいな言葉がかなり刺さりました。
また土砂が毒女の家に流れ込んだ次の日に口論しているシーンが何故かはわかりませんが、かなりグッときました。
映像では南極でのオープニングシーンで真上からのショットが幻想的で良かったです。

まとめると、状況設定やジャンル設定が曖昧としていてせっかく良かったシーンもいっぱいあったのにすごく勿体無いと感じた作品でした。
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