K

RedのKのレビュー・感想・評価

Red(2020年製作の映画)
3.3
心底惚れたことのない人間が、心底惚れ込んでしまう話。「どれだけ惚れて死んでいけるか」。途中から大真面目な顔をしてヘンな展開が続くので、これはギャグ映画として観るのもありだったのかと途中で気づく。結婚とは何か。良い回答をしたことで、塔子に塔子自身の行いを気づかせてしまう夫。確かに気の利かない夫ではあるけれど、話せば聞いてくれるタイプに見えたし両親も悪い人ではない。彼らに対して嫌悪感を持つことはなく、むしろ夫に感情移入した。あと同僚の小鷹さんをもうちょっと絡ませて欲しかったと思う。せっかくの色気がもったいない。各人、登場バランスが極端。肌色成分はそれほど多くなく、画面がよく揺れる。惜しいのはそれらのシーンが幸せそうではなく苦痛そうに見えたこと。そしてあまり美しくは見えなかったこと。個人的に最大の突っ込み所は終盤の鞍田さんの扱い。仕事は来ないのに登場させたり、体調悪いのに運転させられ続けたり、さらに体を酷使させられる展開など。彼女の選択に責めも共感もなし。不倫の正当化と代償。ズルい×ズルい。バクバク食いつくようなキスシーンが最後まで慣れなかった。
K

K