Lovina

RedのLovinaのネタバレレビュー・内容・結末

Red(2020年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

演出過多、特に人物描写に於いては。
原作から変更されている点が多く、寂しい部分も少なくない。
特に塔子と鞍田が強烈な引力を以って再会を果たす場面のインパクトは原作から大幅に劣る上、ラストシーンに結末を読み取る事すら出来なかった。

青年だった妻夫木「君」のイメージを拭えないまま鑑賞…となったものの、本当に良い歳の取り方をされていて驚いた。
何より寄りのシーンで魅せられる肌の質感はリアルで、40歳の肌ってそうそうこう言う感じ、と裸よりもそちらに色気を感じてしまう。

一方夏帆演じる塔子は、目先の快楽に判断力を奪われてしまうとんでもなく薄弱な意志の持ち主だった。
少しばかりデリカシーを欠きながらも懸命に家庭を守る夫はそこそこ可哀想でもともかく、何より子供に関する残酷さが際立つ。
母親として自覚の無さを指摘されると、「私だけが親じゃない」とヒステリーに責任転嫁…
薄幸な顔立ちも相まって、もう見ていられない。
塔子は凛とした子供思いの女性でありながら、鞍田に反抗しつつ惹かれていかなければならない。
余りに早い身の持ち崩し方に、共感を抱ける部分は一つも無かった。
Lovina

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