クリムゾンキング

8月のエバのクリムゾンキングのネタバレレビュー・内容・結末

8月のエバ(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

8月のマドリード、多くの人が避暑のためにバカンスに出かける中アラサーのエバは1人知人の部屋を借りてマドリードに残り、夏の間開催される祭りを楽しみながら自分を見つめ直す。
街頭でパフォーマンスをしている女性、久しぶりに連絡をとった友人、元カレ、バルで出会った男性2人、映画館でたまたま席が近かった女性、橋の上で危うげな雰囲気を漂わせていた男性、彼らに触れる時、彼女にも変化が。。。

ちょっと拗らせてる系の主人公と美しいロケーション、静かな会話とショットなど確かにどことなくロメール系。
特に何が起こるでも劇的な展開があるわけでもないけど作品全体に流れる空気感といいなぜか心地よい。

そしてタイトル(原題)トラストの会話で収束していくあたりどことなく寓話的。

派手な展開や見せ場で面白い、と言う系統ではないけれど、関係を持つことで徐々に目の前の霧が晴れていくようなそんな不思議な魅力のある作品だった。