叡福寺清子

A.I.ライジングの叡福寺清子のレビュー・感想・評価

A.I.ライジング(2018年製作の映画)
2.2
「フガフガッツフガフガフガカ」「なんだよ,延.何言ってんだかさっぱりだぞ.あぁ,口のボールが邪魔で喋れないのか.じゃあ下の口で喋ってみろよ」「フガフガフガガフッガ(もっと苛めてほしいけどご褒美もそろそろ欲しいんですがね.二人ともエッチ過ぎて愚息がどうにかなりそうっすぅぅぅ・・・・・・・・・・・・)」゙

昨日はとても気持ち良い夜でした(オンネリとアンネリのおうちのレビューを読んでいただければ事情はわかります).こんばんわ三遊亭呼延灼です.

反対に本作はとても気持ちの悪い作品でした.グロとかじゃなく,登場人物の思想というか発想とか心持ちが気持ち悪いくらいに頭おかしかったです.頭がおかしいというワードは,私的には褒め言葉ですが,本作の限っては本当に頭おかしくって気持ち悪かったです.
そもそも行き過ぎた資本主義の反動で,チュチェ思想が支配的になるという設定からして頭おかしい.実際インターフェイスにハングル文字が垣間見えたわけですが,あの国の頭おかしい独裁者の末裔だったら英語表記・・・いや英語そのものを駆逐してるはず.その辺の中途半端も気持ち悪い.
宇宙に活路を求めて巨大企業が送り出した宇宙船.搭乗員はベテラン飛行士と多機能女性アンドロイド.当然のように起動初日からおセッセに励みます.外見や音声はオレ得仕様だもん.おセッセしますよね,猿みたいに.でも,カウンセラー10%メンテ要員2%セックス80%みたく,使用目的の頻度を巨大企業に報告されるのはものすごい羞恥プレイだと思うの.
その後いろんなことが起こって,ものすごくつまらない結末を迎えますが,何度も何度も抽象的な風景やアンドロイドさんの不可思議な行動が挿入されてつまらなさが加速されるもんですから,エンディングの頃には誰も真っ当に作品を観ていない状態.監督の意図が全く不明で,今度は観ているこちらが頭おかしくなりそうでした.
なお,女性アンドロイドさんに,私の愚息が一度たりとも反応しなかった事だけは明言しておきます.私にも助平としての矜持がございます.