からかす

マザーレス・ブルックリンのからかすのレビュー・感想・評価

マザーレス・ブルックリン(2019年製作の映画)
2.5
ずいぶんとまあハードボイルドな映画で
十分な見応えのあるミステリーになっている。
チック症の探偵を演じるエドワードノートンはさすがで
ともすればギャグに見えてくるようなキャラクターを
物語のトーンにあった見事な演技。
アレックボールドウィンも素晴らしい太々しさ。

ただ問題点も明確。
見事な演技を見せるエドワードノートンが
監督・制作・脚本もしてるせいか
より「俺様映画」感が強くなっている。
「どうだ俺の演技を見ろ」と言わんばかりで
雰囲気・テンポとも鈍重な印象が強い。

本作で扱われるレイシズムなど現代に通底するテーマを
エンターテイメントで内包するという作風自体は好みなんだけど
そのためにはまず娯楽作として面白いことが重要。
高らかにレイシズムと戦うことを示した「ブラッククランズマン」でも
128分なのに本作144分は長すぎ。
いくら重厚感のある作風とはいえ。
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