ゲームで財を成した有名な大富豪一族、ル・ドマス家。
そしてその一族の御曹司・アレックスと結婚することとなったグレースは結婚初夜にあるゲームの申し出を一族から受け取るのだった...
グレースは快く承諾する。
後にそれが悲劇、はたまた喜劇を生むこととなるとは思いも知らずに...
理不尽系バトルロワイアルということもあり、人の命が軽い、とにかく軽い。
容赦ないゴアとジョークが飛び交う、狩る側も狩られる側もグダグダであまりにヘンテコなバトルロワイアルに困惑しながらも、意外に楽しめた。
一方的な人間狩りゲームに参加させられたグレースが、恐怖から怒りに感情が変わっていく様は実に良いし、全てに対してタバコを吸いながら「クソくらえ!」を突きつけるスタンス、最高。
人間ってのは動物の様に中々流動的に物事がうまく運ばないし、本当にクソダリィ話し合いや人々の関係性があって漸く物事が運ぶクソダリィ生き物だから、ストレスが生きる度に滅茶苦茶溜まるんだけども、今作はそれを見事に、木端微塵に吹き飛ばしてくれる。
今作はウエディング映画でありながらも、反ウエディング映画でもあり、決して""結婚""が女性の幸福とは限らないことを強く表現したロックな物に仕上がっている。
グレースと僕達に突きつけられた最悪の理不尽が、突如として全て木っ端微塵になる素晴らしいラストは本当によかった、これぞ映画!これぞ娯楽!これぞウエディング!