このレビューはネタバレを含みます
めっちゃ今泉力哉。
って見終わった瞬間に言いたくなった。
何度でも見たい。
今年観た映画で一番好きです。
トホホなシーンが重なる主人公、青。
ゆったりと流れるような平凡な日々を
生きていたはずなのに、
いつからか色んなことに巻き込まれ、
自分の周りで様々なことが進んでいく慌ただしさやドタバタ感は『mellow』と大きく重なった。
1人だけ溶け込めない飲み会に
「アウェー同士でやりませんか」とイハ。
全男子が一度は夢見たシチュエーション。
けど、何も起こらない。
ちゃんと、何も起こらない。
なんなら「何か起こりそう感」すらない安心感。
ちょっとガッカリした男の子もいそう。
ひたすらノーカットで繰り広げられる
2人の会話の臨場感と強いリアリティ。
今泉監督の作品の会話は
「本当にありそう感」がすごくて。
そのままラジオにしてくださいと
何度思ったことか。
青のシーンが映画に採用されなかった時の
やりとりが美しい。
「下手やったからです。」とキッパリ言い切る誠実さと、青本人には映っていたと言っちゃう優しさ。好きすぎる。
最後の路上での意味わからんような、
でもちゃんとわかっちゃう数人の超修羅場。
バーもパスタ屋さんも古本屋も
切り取られるシーン一つ一つがしっかりと
目に焼きついている。
1ヶ月経った今でもまだ忘れられない。
心の奥がパッと明るくなるような、
ホッとするような。
そんな映画でした。