みんと

街の上でのみんとのネタバレレビュー・内容・結末

街の上で(2019年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

あ~もうめちゃくちゃ良かった!

今を生きる20代を映した記録映画のよう。今の20代が考えていることや、他人と関わっていて感じる様々なことがリアルに描かれている。オフビートで、温かくて、不器用な登場人物たちがとても愛おしい。

青が“本人は動かず、周囲によって変化する”という構想は、カウリスマキ監督作品の主人公を参考にして作られたらしい。そのほかにも、ロメール風の作風や、ヴェンダース、トリュフォー、熊切和嘉というワードなど、今泉監督の映画への敬愛を感じた。

そして、「映画や漫画や本は変わらないが、街は変わってゆく。」というセリフがとても印象的だった。確かにそうだな、と。私もコロナが流行ってから久しぶりに下北沢に訪れた時は、つぶれてしまった古着屋さんも多く、街の変化を感じて少し悲しくなったことを思い出した。また、親世代の映画に出てくる若者に違和感を覚えるように、きっとこの映画に出てくる若者たちも、何十年か経ったら古臭く感じられてしまうかもしれない。
でも、街の様子や若者の流行や文化が変化していっても、タイムカプセルみたいにその時その時を記録できるっていう点が、私が映画が好きな理由だなと改めて思った。なんかこの映画はそういう映画だなって思ったし、きっと今泉監督もそういう映画文化を守っていきたいのかな、なんて勝手に思った。


下北という舞台も、キャラクターも、演技も、脚本も、雰囲気も、全てが好みの作品だった。
若葉竜也、ギターと歌も上手いんか!めっちゃ楽しみな俳優さんだなと思った!ていうか、出演者全員!!
みんと

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