たむ

グリーン・ナイトのたむのレビュー・感想・評価

グリーン・ナイト(2021年製作の映画)
3.5
映像で詩を語るデヴィッド・ロウリー監督の新作はアーサー王と円卓の騎士のサーガウェインを描きます。
A24製作のため、ハリウッド超大作映画のような潤沢な大作ではないですが、低予算でもファンタジーの世界観を描き出せる事を証明します。
神話の世界を再現するために必要なのは、お金よりも、どう世界を切り取るかのセンス。
もちろん、現代の機器が映っていたらアウトですが、森をどう撮って、照明をどうするか。
映像の作り方のお手本のような作品でもあります。

今、アーサー王、しかもガウェイン卿と緑の騎士を描くということは、王という存在についての追求でもあり、何を選択するかの葛藤でもあります。
選択するためには先を読むこと。
ファンタジーですが、決して浮世離れした物語ではなく、地に足のついた映画ですね。
たむ

たむ