からかす

アフター・ヤンのからかすのレビュー・感想・評価

アフター・ヤン(2021年製作の映画)
3.0
あまりにも静謐な映画で
しかも思考の次元が高すぎる。
同じくA24製作の「エクスマキナ」は
思考する人工知能は人間に近づけるのか?
いわゆるチューリングテストを描いた作品だったが
本作にいたってはもはやAIは人間を目指す存在ですらなく
そもそも人間が人間たらしめているものはなんなのか、
AIは?クローンは?生物とは?記憶とは?を問うていて
観ている間はハテナマークがいっぱい。

もっとシンプルに考えれば
原作「Saying Goodbye to Yang」の通り
ヤンというAIがいなくなったことにより
少しだけ成長する家族の物語。
でも作りとしては未来に向かうというよりは
自身のルーツを探る話と感じる。
ヤンが辿ってきた足跡もそうだけど
登場人物の多国籍さもその印象を強くさせる。
でも如何せん私自身が日本人で
海外特有の白人・アフリカ系・アジア系等々の
他民族間での感覚が分からないものだから
正直なかなか飲み込みづらい。

観終わった後にあれはどうだこれはどうだと
色々と思い返そうにも
とにかく作りが淡々としていて抑揚もなく
思い返すためのシーンすら思い出せない始末。
A24製作だからコレ系はある程度覚悟していたのに
この有様なので、覚悟なしだと結構苦しいのでは。
からかす

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