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壁男のbibliophageのレビュー・感想・評価

壁男(2007年製作の映画)
2.4
諸星大二郎原作。と、言えば「おらパライソさいくだ」の妖怪ハンターヒルコの沢田研二、栞と紙魚子の怪奇事件簿の前田あっちゃんと南沢奈央を思い出す。こちらの何話かは井口昇が演出している。諸星大二郎の民俗学的な怪奇話は結構好きで、ほとんど読んでいると思う。どうも映像作品にはなりにくに映画もWikiによると3作目とのこと。もっと映画になっても良いと思うのだが。

さて、壁男。原作とはぜんぜん違う印象。都市伝説壁男の話にとりつかれ、だんだん過激に、おかしくなっていくカメラマン仁科(堺雅人)と、その恋人のTVリポータ響子の話。響子は壁男の都市伝説を追いかけている。カメラマンが写真を取るわけでも無く、壁ばかりを撮る。ついには壁男に注力すべく個展の開催をキャンセルしてしまう。

ただ、特に壁男が恐怖を煽るでも無く、思わせぶりな台詞の後に何も無かったり、あちこち残念。

演出で、2回同じことがちっと違えて繰り返す。一度目は夢だったり、時間が違ったりするのだが、あまり良い効果とは思えない。なんだか、話をぼかされているような気がしてしまう。

まさかのxx落ちと思わせて、の前後、ラスト5分のシーケンスはどうも納得できませんでした。

ちょっと役立ったこと、medium (ミディアム)はステーキの焼き方だけでなく、媒体とか手段といった意味があり、その複数形がmedia(メディア)

堺雅人さんって、若かりし日はいけ面だったのですね。濃い演技、独特の台詞回しはまだ登場しません。
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