チーズマン

映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者のチーズマンのレビュー・感想・評価

3.8
なかなかぶっ飛んだ設定のようでいて、まさかのクレヨンしんちゃん作品な中でも真っ当な教育映画でした。
こういう切り口で熱くさせてくれるとは思ってなかったので、新鮮でしたね。
京極尚彦監督で脚本が実写映画のヒューマンドラマ畑の高田亮ということで、そうなると当然近年のクレしん映画の多くを手がけて安定したクオリティで支える高橋歩監督とはまた違うテイストで、こうやって色んな作家が参加してそれぞれの持ち味を発揮してくれるのは嬉しいし面白いですね。

創造性を育むのが大事、というスローガンは誰もが認めるところだとは思いますが。

子供にとっての創造性とはなんなのかという、そもそもの初歩中の初歩を真剣に考えて物語にしようとしてるのは伝わってきました。
大人達が“大人の目線で子供に求める創造性”と、子供の本来の創造性が全然一致してないんじゃないの?っていう当たり前の、しかし忘れられがちな大事な部分をコミカルに描いていましたね。
クレしん映画は半分は大人に向けて作られてるような所がありますが、とりわけ今回は大人の中でも劇場に子供と一緒に観にきた親さんに向けて作られた要素が大きいと思いました。

途中で中だるみを感じなくはないですが、最後の展開の勢いは割とクレしん映画の中でも屈指の熱さとエモーショナルで一気に持っていかれましたね。

ただ、単なる個人的な感想になりますか、自分の好みとして惜しかったのは今作の作家とはギャグのテイストが合わなかったんですよ…そこは結構残念なところでした。
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