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ナタ~魔童降臨~のgmのレビュー・感想・評価

ナタ~魔童降臨~(2019年製作の映画)
5.0
2019東京・中国映画週間 2本目

1979年中国で製作され大ヒットしたアニメ映画「ナーザの大暴れ」(原題:哪吒鬧海)を大胆にリメイクした作品。

英雄として生まれるはずだったナタ。
しかし仙人のミスで、神様が用意した「人として生まれ、英雄となるべく"霊珠"」と「魔王として生まれる"魔丸"」が入れ違い、魔王となって生まれてしまう。
そんなナタの成長を描いた作品。

中国のファンタジーな実写映画は私の苦手なものの1つ。アニメも普段から観ない。なので完全にスルー案件だったはずなんだけど、中華圏の映画にまだまだ興味があるので、予告を観たとき、もしかしてアニメの方がファンタジーな世界がわかりやすいしかも!?と思い、SNSの評判も信じて挑戦。

いやいや、すごく面白かった。アニメだとファンタジーに違和感を感じないのがとにかく大きい。
すんなり映画に入れたので、かなりの確率で置いて行かれる中国映画の「笑い」の部分も声を出して笑ってしまうほど面白かった。

本当は英雄になるはずだったナタは、笑いでは済まないほどの悪童となり、世間から拒絶され、普通の人間ではないからとんでもない力を持ちつつもやっぱり子供なナタ。
素敵な両親はナタの境遇からナタを守るため、熱心に仕事をしていて留守ばかり。
孤独なナタの姿に胸を撃たれまくって本当に息が苦しかった。

特にナタの好きな遊びについての件は思い出しただけで涙が出てくるし、今でもできることならナタを思い切り抱きしめたいという思いが付きあがってくる。
笑って泣いて、大忙しであっという間の110分だった。

ぜひぜひ、一般公開をしてほしい。絶対にもう一度観に行きたいし、子供にも薦めたい。
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