Jimmy

i-新聞記者ドキュメント-のJimmyのレビュー・感想・評価

4.2
2020年2月11日、「キネマ旬報ベストワン上映会&表彰式」にて鑑賞。
この作品、キネマ旬報2019年の文化映画ベストワン。
森達也監督によるドキュメンタリー映画の佳作。

本作で描かれるのは、東京新聞社会部の女性記者=望月衣塑子氏。
あの映画『新聞記者』の原作となった新聞記者である。
しかも、この方、すごく注目されていて、官房長官の記者会見で質問を重ねると現在の官房長官が露骨な嫌な顔をしてロクに応えない。横から政府側の広報室長も彼女の質問を遮る「質問は簡潔に願います…」などの声。

しかし、望月衣塑子さんの新聞記者としての行動力、取材姿勢、歯に衣着せぬ発言の鋭さは、本当に素晴らしいと思う。
辺野古基地の埋め立て問題、モリカケ問題など「政府から納得できる回答がもらえない限り戦う姿勢」は本当に凄い!
こうした姿こそが、メディアの在り方、ジャーナリズムとしての姿勢を体現されていると思う。

しかし、首相官邸…というか政府の「壁」は厚く、私たち日本国民が政治にやや無関心なこともいけないのかも知れないが、国民が騙されていることが沢山ある気がして、怖くなった。
そのあたりを森達也監督にもっと突っ込んでもらいたかった。若干、詰めが甘い感じがしたが、なかなかの佳作。

なお、本日この映画を鑑賞した会場に、望月衣塑子さん御本人が来訪されていて「あんな凄い人が本当にいるんだ!」と思った。なお、今日の上映会場にも大きな荷物カートを持って来ていらして、笑わせていただいた(^^)
Jimmy

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