湊健一郎

i-新聞記者ドキュメント-の湊健一郎のレビュー・感想・評価

3.7


【日本の民主主義は形だけ】


監督は、
オウム真理教の内部を追った『A』ゴーストライター騒動で話題になった佐村河内守を被写体にした『FAKE』の森達也監督。

今作の被写体は東京新聞社会部の望月衣塑子記者。

以前観た同名の映画「新聞記者」はイマイチだったが、いやいや現実味を感じれなかったが正しい。本作は実際にこの日本で起きている事を切り取った現実を突きつけられた。

日本の民主主義は形だけ。


主なテーマは以下。
森友学園、伊藤さんの件は記憶にあるがその他宮古島の事件は知らない事も多かった。

辺野古新基地建設問題
伊藤詩織さん準強姦事件
森友学園問題
加計学園

兎に角、日本社会の腐敗っぷりがあぶりだされている。

え?大丈夫?という具合である。
ほんとうに無関心ではいられないなと。

菅官房長官に1人斬り込んでいく望月衣塑子記者には脱帽り
しかし菅さんはまったく聞く耳をもたなく回答しない?
臭いものには蓋をしろの感覚だろう。

しかしメンタリティバイタリティのレベルがもの凄い。それが故に、「空気の読めない人」という人物像を作らせているんだろう。
それは真実を追求したいに他ならない。

ん?ふといつから空気を読む事が正である。となったんだろうと。的を得ている場合について、
「疑問に思ったことをきちんと聞く。答えに納得できなかったら繰り返し聞く」これこそが正しい姿なはずと。

わかっていても出来ないものです。。。


同調圧力の怖さ。
個の意見や考えを尊重する大切さを感じた。


最後の森監督のナレーションが印象に残った。
沢山の人が観るべき作品。
湊健一郎

湊健一郎