NO4

i-新聞記者ドキュメント-のNO4のレビュー・感想・評価

4.0
官房長官の会見で忖度なしの質問を浴びせる東京新聞社会部・望月記者に密着したドキュメンタリー。
官房長官とのやり取りで異質な存在として注目されるようになるのだが、それ自体なんで?って。質問に対してまともに回答しない官房長官の方が異様なのでは?
疑問は消えず。
挙げ句に「あなたの質問に答える必要はありません」って、なんでこんな会見が許されるの?テレビで同じ口が『真摯に向き合』って『丁寧に説明』するなんて言うのを見たことあるけど…
コメディか?
二枚舌もこれほどまでにあからさまに見せられると逆にスガスガしくもある。
質問する記者の後ろには国民がいる。記者の質問に答えないということは国民の知る権利を蔑ろにする行為なはずでは?我々の権利が奪われていく。
ホラーか?
だから、望月記者の奮闘には声援を送りたい。決して折れず、ガツガツ食って、上司にだって臆することなく噛み付く。森監督にだって容赦はない。
望月記者、あんたスゴいよ。
ラストで森監督自身によって語られるタイトルに込められた想い。決定して多勢に流されることなく、個々一人ひとりが各自の見方を持つ重要性。
しかし現実には、新総裁を選出する選挙という名の壮大な出来レースを見せつけられたりするわけで。派閥の意向の中に埋もれる個人の意志。一国のトップを決定するのがこれじゃあね。
これからの政策を注視する上でも、ぜひ観ておくべき作品だ。こんなヤツが国のトップでいいの?そんな戦慄をリアルに感じさせられる。今となったら、そんじょそこらのホラー映画よりも充分震え上がりますぜ。
NO4

NO4