旅するランナー

今宵、212号室での旅するランナーのレビュー・感想・評価

今宵、212号室で(2019年製作の映画)
3.7
【non nonでんがな】

いや~、フランス人の結婚観・恋愛観は理解non nonでんな。
どんだけ火遊びやっとんねん。
それと、フランス映画のぶっ飛んだイマジネーションも追随non nonですわ。
自分と、現実の夫、若い頃の夫、若い頃の夫のピアノの先生、今のその先生、過去の火遊び相手たちが入り乱れて、何がなんやらさっぱりnon nonですわ。

まあ、主人公の頭の中で繰り広げられる妄想・記憶・意向の具現化やと見れば、これはメチャクチャ哲学的思索的精神的な映画になりますわな。
人生・恋愛・結婚について、深い検証がなされてるちゅうふうにも感じますなあ。

それと、第72回カンヌ国際映画祭ある視点部門最優秀演技賞を受賞した、キアラ・ マストロヤンニ(マルチェロ・マストロヤンニ×カトリーヌ・ドヌーヴの娘)が、いろいろ曝け出す好演をしとります。
「アマンダと僕」のヴァンサン・ラコストが、ちょっとした天使やんけと思うような柔らかさを醸し出しとります。
キアラの実生活の元夫バンジャマン・ビオレが夫役ちゅうのも、おもろいやん。
そして、全編に流れる音楽がほんまに粋なんですわ。

シュールなフランス映画観て、なんじゃこれ、non nonって逆に楽しめる人は、今宵212号室でお会いしまひょか。