何が起きているのか分からないまま物語が進み、段々状況が分かってくる。
映画としての面白味はあまり無いが、説明がほどんど無く、情報がとにかく少ない分リアリティがある。
訓練され鍛え上げられた青年たちでも、やはり子供は子供なんだと感じる瞬間が何ヵ所かある。育った環境、置かれた環境で大きく変わってしまう運命。
近年環境や、他人や、社会や…まわりのせいにして自分を正当化し、結果的に犯罪を犯す者が多くいるが、
本当にその状況は変えられないのか…
自分が変わることで変えられることが実は多くないか…
この作品のモノスたちは逃げることさえ許されない環境にいるが、彼らと違って逃げるという選択肢だって取れるのに、それを選択せずまわりのせいにし、その矛先を社会や他人に向ける。
物理的に縛られているか?と言うとそうでもなかったりしないか。
考えることも、嫌ならやめることも、しんどいなら逃げることも、立ち上がって戦うことも…できるではないか。
本来自分の意志で変化を起こせる環境にいる我々はまだ幸せなんだろう。
こういう作品を観るとそういったことに気づかされる。