うめころ

MONOS 猿と呼ばれし者たちのうめころのレビュー・感想・評価

MONOS 猿と呼ばれし者たち(2019年製作の映画)
3.9
どこかの国の写真集を見ているような、コンテンポラリー作品を見ているような。
無邪気な少年少女が、善悪もなく日常的な生活の一部としてゲリラ兵を担う。
牧歌的な風景の中でじゃれ合い、笑い合う手に銃がある不穏さ。
誤って牛を撃ち殺してしまったことから歯車がずれていくけれど、不思議なことに傷ついたり動揺したり猜疑心や絶望を感じている彼らは、無邪気にじゃれ合っていた時よりも人間らしさを感じてしまった。
ストーリーの起承転結よりも、その場面ごとを眺めるような一作に思えた。
ある種の狂気も感じるけれど、画面の美しさが勝っていてすごく心に残った。
良かった。
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