Sixman

WAVES/ウェイブスのSixmanのレビュー・感想・評価

WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)
4.0
まさしく“WAVE”のように登場人物の感情が激しく揺れ動く。

音楽、映像の色彩、360°回転するカメラワーク等の演出がオシャレなだけではなく、効果的。特に、音楽の使い方が抜群に上手い😲人物の心の動きを表現する手段になっているのに加えて、緊張感や穏やさといった場の空気を完全にコントロールしている。

エミリーを中心に再生へと歩み出す後半よりもタイラーを中心に悲劇へと向かう前半の方が、強烈に印象に残る。音楽とタイラーを演じるケルビン・ハリソン・ジュニアの表情により、父親との微妙な距離感や彼女との関係、挫折や葛藤といった心の機微がよく伝わってくる。

人生は波のよう。激しく荒ぶることもあれば、穏やかな凪のときもある。
Sixman

Sixman