『想いを伝えることの大切さ』
普段あまり邦画は見ないのですが、日本アカデミー賞作品賞ラインナップをみて、これが日本映画のTOP5?と少々モヤモヤが・・・
という事で、久しぶりに邦画を見てみようと、今泉監督が脚本も手掛けているオリジナル作品ということもあり本作品をチョイス。
とにかく田中圭演じる主人公夏目ちゃんのモテっぷりが凄い!
彼に想いをよせる女性たちも小学生から人妻まで、その年齢層の広さは奇跡的(笑)
同じ男性目線で見ても彼がなぜそんなにモテるかはわかるし、彼女がいない理由もわかる気がします。
そんなモテモテの彼と彼を取り巻く女性たちの日常を描くこの作品ですが、今泉監督の脚本と演出が素晴らしい!
最近は味のはっきりした(わかりやすい)ものや刺激的な食べ物が好まれ、かつ『バエる』ことも重要になってきているように、映画作品にも同様なものが求められ、ヒットしているような気がします。
そんな中でこの作品はしっかりと『うまみ』を感じられる作品なのかなと思います。
何気ない風景。
何気ない会話。
何気ない表情。
何気ない仕草。
時折?となるようなこともありますが、そこにツッコミを入れる必要はありません。
そんな何気なさに心のヒダがくすぐられ『うまみ』を感じられれば、この作品は観るものにとって素晴らしいものになるからです。
ちょっと小津作品の雰囲気があるかも・・・
とにかく全ての女性たちが、そんな『うまみ』を感じさせてくれます。
特にともさかりえが素晴らしい!
彼女の場合は、おそらく彼女にしかできないであろうその演技でこの作品に味のアクセントを加えています。
たまには心のヒダの柔軟性を失わないために、こんな作品も見なければと感じました。
日本映画も本作品のように観るものの心を豊かにしてくれる作品がきちんと評価され、多くの人に観てもらえるようになればいいなぁと思います。
最後に夏目ちゃんは、どうやって彼女に想いを伝えたのでしょうか?
作品の中でそこまでは描かれませんが、『自分だったらどう伝えるかなぁ?』と、そんな心地よい余韻に浸りながら映画館を後にしました。
2.14にむけて誰かに想いを伝えるべきか悩んでいるあなたへ
是非この作品を観てください。
背中を押してもらえますよ!
p.s.
エンドロールで観客を席から立たせないためにはこの方法があったか(笑)