不器用な人たちのラブストーリーのようなヒューマンドラマ。
純愛なラブストーリーとは言えないような映画でもある。
『愛がなんだ』が高く評価された今泉監督の新作はオリジナルストーリーで花屋のMellowを営む独身男性とその周囲の人々を描く。
彼女のいない花屋の店主夏目は、花が恋人と豪語するほどの花好き。人柄の良さから売り上げは順調で彼と契約している客も多数いる。その彼が毎月花を持ってくるラーメン屋。店主は若い女性の木帆。
父親が倒れたため切り盛りしているという。
夏目は彼女の店の常連でもあり世間話もある程度行う。木帆は彼に好意があるように見えるが夏目はそういう感じはないらしい。その二人が今後どうなっていくか気になるところだが、その中に常連の女子中学生や主婦などが絡み物語は複雑な展開に進行する。常連客のエピソードも多少入っているため、嫌いになりそうなキャラクターもいないため爽やかに楽しめ心温まる傑作だと思う。
クライマックスも本当に良かった。
ヒロインの岡崎紗絵にとって本作がターニングポイントとなるような素晴らしい演技を披露していた。