湯っ子

ビル・バーのただのコケおどし!の湯っ子のレビュー・感想・評価

2.8
アリ・ウォン(アジア系女性コメディアン)を観終わったら、おすすめで出てきた白人男性コメディアン、ビル・ボーのスタンダップコメディ。この人のことは何も知らないのだけど、違う視点のコメディも観た方がいいかなと思い、自分のバランスを取るために鑑賞。
アリのステージでは笑う観客の様子を何度もクローズアップして、「ほらほら、アジア人、白人、黒人…いろんな人種や、男性女性みんなが楽しんでいますよ」というメッセージを感じるが、ビルのステージの観客には全くライトが当たらず、真っ暗で顔がいっさい見えないというところに、Netflixの配慮を感じる。彼のギャグを心おきなく笑えてる人ってどんな人なんだろう、って逆に気になってしまう。私はそれなりに面白かったところもあるけど、途中ウトウトしてしまった。
スタンダップコメティのことには詳しくないのだけど、「言いにくいことをぶっちゃける」のが笑いの基本になっているように感じる。そうすると、現代においてはマイノリティのためにある表現形態なのかもと思った。彼のネタは、たぶん白人男性がバーで酒飲みながら話してることを越えてはいないような気がする。白人男性は違うタイプの笑いで勝負しないといけないってことかな…厳しいね。コメディ界においては、彼のようなストレートの白人男性はマイノリティってことなのかもしれない、なんて思ったりしました。
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