このレビューはネタバレを含みます
さてこの映画の敵、本当に悪魔だったと思う?
①カウントは確実に守る
カウントが終わった人間には1秒もオマケしてくれない。
しかし、カウントが終わるまでは何やかんや命を守ってくれる。
(数時間前からちょっかい出してくるのはお茶目だと割り切りたい)
②アプリ使用者の余命は平均的
作中での余命カウントは数時間から数十年まで多様であり、80〜90歳まで生きられる人も多く見られた。
ごく一般的な余命が可視化されただけで、悪魔が不当に短く刈り取っているとは言えなさそうだ。
つまり主人公は悪魔に目をつけられたから短命なのではなく、ただ不運だっただけなのだろう。
仮に寿命が確率に従うなら正規分布の端っこの人間はどうしても出てくる。
こればかりは仕方ない。
しかし、主人公は余命に抗い悪魔を殺した。
それによって妹もカウントから逃れ生き延びた。
よかったよかった。
しかしそれだけだろうか?
長寿が約束された人にとっての守護天使をすべて抹殺したのではないのか?
生きるべき人間が死に、死すべき人間が闊歩する。そんな世界に変わっしまったのではないか?
彼女らは一体何を殺してしまったのだろうか?