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Maddalena(原題)
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『Maddalena(原題)』に投稿された感想・評価

「尼僧ヨアンナ」(1961)のポーランド人監督イェジー・カヴァレロヴィチによるイタリアとユーゴスラビアの合作。マグダラ(マッダレーナ)のマリアをモチーフに、奔放な女性と神父との愛憎を描く。音楽はエンニオ・モリコーネでテーマ曲『Chi Mai(キマイ)』は彼の代表曲の一つになった。日本未公開。

マッダレーナ(リサ・ガストーニ)は別居中の夫から離婚を認めてもらえず、夜な夜な遊び人の男たちと酒を飲み虚しさを埋めていた。ある晩、悪乗りした男たちが街の神父を強引に目隠しして彼女の前に連れてくる。誘惑して見せろとはやし立てられたマッダレーナだったが、神父の顔を見た瞬間に自分の救世主だと思い込む。以来、ストーカーのように神父を追い回しはじめ、彼の堅い信仰心は揺らぎ始めるが。。。

かなり好みだった。70年代初期的なアートな雰囲気とモリコーネの劇伴が絡み合い独特な心理劇が展開する。カヴァレロヴィチ監督は以前の端正な画作りとは打って変わった即興的な撮影とフラッシュフォワード&反復の編集を多用しアヴァンギャルド表現を試みている。“愛の不毛”という点ではご当地のアントニオーニ監督を、“キリスト教への相反する感情”という点ではブニュエル監督を連想させ、映像的にも両者との共通点が感じられた。

ファーストカット、モリコーネのパーカッション音楽にのってマッダレーナが踊りまくる。何やらジャッロ映画を想起するが、切り返して静粛な教会の風景が映し出され“聖と俗”のテーマが最初から提示される。以降は即興的な映像が続き「ふたりの女(1960)などのイタリアの重鎮撮影監督ガボール・ポガニーの画作りが抜群に巧い。

神父はマッダレーナの誘惑から逃げようと転任するのだが、新たな赴任先は観光ビーチにある現代的かつ安っぽい自動ドアのある教会。信仰心は徐々に堕落し始め、追いかけてきたマッダレーナは遂に恋愛を成就しかけるのだが・・・。

黒髪のマッダレーナが、金髪だった過去の自分の幻想に追いかけられるシュール表現。そしてラストの大いなる海での絶望と希望は謎めいた余韻を残して秀逸。個人的には、新約聖書の現代的な置き換えでありマッダレーナは全身で洗礼を浴びたのだと解釈した。ただし“永遠”は手に入れたが現世において孤独であることは変わらず、救われたと言えるかどうかは翁余韻として投げかけられている。

久々に“聖なるテーマ”の映画を観て充足感が残った。モリコーネの劇伴も聖俗混じった本作にハマっていてとても印象的。後期のカヴァレロヴィチ監督作品は殆どが日本で未公開なのだが、かなり好みなので何とかして観てみたい。

※主演リサ・ガストーニは「ブラック・シャツ/独裁者ムッソリーニを狙え!」(1974)ではクラレッタ・ベタッチを演じた