ほのか

羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来のほのかのレビュー・感想・評価

4.7
羅小黑戰記始まって5分ごろの私:(うわぁ、あと5時間観ていたいな…)
羅小黑戰記観終わった私:「あと50時間観さしてください!!!!!!!!」

字幕版を観る機会を逃し続け、ようやく!
たいへんです。たいへん、たいへんよかった…好きだろう好きだろうとは思っていたが想像以上で、あまりにもよすぎて、お気持ちさんがどっかにいったまま帰ってきません。思い出してはハァ〜〜〜ってなるし、パンフレット読んではハァ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!ってなってる…はやくにかいめみにいきたい…あと字幕版もみたい…


出てくるキャラ出てくるキャラすきでしかないし、キャラの見た目がすきやし(長髪の男がすき)、設定がめちゃくちゃちゃんとしてるのに余白が多いから妄想が滾るし(各キャラのスピンオフほしいくださいお金払います)、笑ってまうシーンもめっちゃあるし、話のスピード感がいいです。褒め言葉しか思いつきません。

あとこれはまさかなんですが、羅小黑戰記はロードムービーでした。まさかですが、そのまさかです。ロードムービー好きとしては大歓喜。うれしい。すき。






⚠️ネタバレとすきなキャラ語りと妄想

みはじめ、昨今の流行りに逆らったキャスティングやなあっておもってたんですが、だんだん雲行きがあやしくなっていき、最終的にはいやめちゃくちゃ流行りに乗ってる〜!!!って面白くなってしまった。さ…が裏切る流れは昨今の流行です。


この映画の始まりがあれだった時点で、フーシーを完全なる悪として描く気はさらさらないんやなってことがわかる。自然にニュートラルな立場に立つシャオヘイの目線からいつのまにか外れている自分に気づく。やり方は間違ってると思うのにどうしても、この人の手を離したくないな、と思ってしまっていた。
どうしてもどうしてもフーシーの心にほんの少しだけでも幸福を彩りたくて必死に考えてるけど、色付けるのはシャオヘイじゃなくてロジュかもしれないな…(後述します)。フーシーはシャオヘイがいいだろうけども…。でも、これは許しではないから。許しではない、あのやり方を強行したことを許しはしない。だけどあの一夜の幸福は決して打算だけではなかったと思いたい。その気持ちが私の心の中で渦巻いてる…。
ビジュアルがド好みなので嫌いになれるわけないな…って思ってた。けど、すきを助長させたのは「人を蹴落とそう」って気持ちよりも「返してもらう」の気持ちが大きいようにみえたからかな。自分たちは共存してたのに、壊してきたのはそっちなのに、それで追い出されるのが、悔しくて恨めしくて、だからより執着するんだね。属性が木なことにもべちゃべちゃになるぐらい泣いた。執着の権化やん。
最後の選択、愚かだと思う?わたしは全然思わないよ。本当に公園になったとして、でも廃れるのを待つだけのちっぽけな公園じゃなくて、NYのセントラルパークみたいな公園があの街の中にドンとできて、時々シャオヘイがその公園にふらりと足を運んでは、「フーシー、ただいま」って木に声をかけてるといいなと思いました(オタクの早口妄想) 館の妖精になっても、無限のもとに居ることを選んでも、フーシーの側はシャオヘイにとって帰る場所のひとつだからさ〜〜〜〜〜!!!


ロジュの「俺が説得するから!!」がいちばん泣いてしまってぎゃ〜〜〜!ってなった。
ロジュはどこまでわかってたんかなあ。フーシーやシューファイは強行せざるを得ない可能性がある、これが一般的にいう善と逆のところにある行いである、もしくは自分たち以外の人たちにはそう捉えられるってことを理解してそうやったけど、ロジュは陽の力が強すぎて、影の部分がこの映画の中では見えないから、本当に100%善だと思っている可能性があるな、と。
「もしそうだった時」を、さらに踏み込むと、100%善であると"解釈している"場合は、自分で考えた結果のものだから、もしそうではないという意見が自分の中に入ってきた時に、考えと意見をぶつけてさらに考えられると思うの、そんでその答えはその人自身やと思うんやけど、100%善であると"信じる"の場合は危ういと思った。それは自分ではないからね。信じるものが変わった時は転がり落ちるのもめちゃくちゃ早いと思う。それはもう信じていたものを恨むほどに。ロジュはどっちやったんかなあと思いつつ、後者をフーシーが側に置くとは考えにくいからやっぱり前者であればいいな。
ロジュは本当になんでフーシーの側に居るの?って思ってしまうぐらい陽だね。こういうキャラほどクソデカの闇を抱えているのはある意味鉄則でもあるんですが、まだしばらくそこには見て見ぬ振りをして陽の部分でふわふわしていたい。でもちゃんと全てを理解したうえで、それでも陽でいてくれるのならば、フーシーの気持ちを少しでも掬い上げることができる鍵になると思う。同情はなしで、ちゃんと真正面からぶつかって、その上でじゃあ次どうしよっか、って言えたのはロジュだったと思う。それは…もう、叶わないんですが…服役を終えたあと、なにを考えるんだろうってことが心配なキャラ、第一位…。


無限様、あたりまえにすきなので、特筆すべき点がない…すべてにおいてすきなことは、もうただのあたりまえなので…。思いが募ったら追記します。
よかったねえ…!よりも、すごいこの人ですらまだまだ伸び代がある…!っていうこの作品の恐ろしさよ。
花さしてるところと、ヴェ…ってなってるところがすき。あと好き放題されてるところ。
電車で暴れまわってるところで、「すごい…これが本当の無限列車…!」って思って自分で笑ってしまった。うまいこと言えたので〆!