このレビューはネタバレを含みます
泣きました。あまりにも優しい物語だったので。
電車の中でシャオヘイを抱える不審人物に恐れることなく声かけする一般人たち、全ての人を救うため力を惜しげなく使う館の妖精たち(きっと彼らも人間に追い出されたはずなのに)、シャオヘイの力を奪おうとするフーシーを必死に止めようとするロジェ、目を伏せるテンフー、そしてシャオヘイに嘘がつけず最後には懺悔するフーシー。全ての登場人物が優しい。
誰かが他の誰かを侵害する権利はないことを懇切丁寧に描く。
「フーシーは悪い人なの?」に対する「私に聞かなくても、お前の中に答えがあるはずだ」というムゲンの回答をとっても素晴らしい。ムゲンが「悪いやつだ」「悪い奴ではない」と言ったような表現をしていたらこの物語は成立しない。ムゲンはフーシーと同じになってしまう。
シャオヘイを自分の色に染めようとしないムゲンだからこそ、この物語最強の人物であるんだなあと思った。
全ての人間がこのように優しくあって欲しいというメッセージが込められているように感じた。
アニメーションは言うまでもなく美しくキャラクターはかわいく、戦闘はめちゃくちゃ動き最高だった。
是非劇場で見て欲しい。