2005年に起きた『騒音おばさん』をヒントにしたフィクション。タイトルだけ見るとネタ映画のコメディのようだが、全然違う。何気なしに見ると驚くと思う。本当によく出来ている。
20館程度の上映なんて信じられない。今の時代だからこその映画。たくさんの人に見てほしい。『今の時代』というのは映画を見たら分かると思う。
ひとつの事件を多面的に描いている。コメディのようだが、途中で笑えなくなる。むしろ怒りすら覚えてくる。これ、どうやってオチつけるんだろうと心配だったが、おそらくこの結末で不満な人はあまりいないのではないかという決着をつけてくれる。
冒頭でも書いたが出来の良さに驚いた。2020年の映画界はコロナと鬼滅の刃で他の映画がなかなか目立てなかったが、ミニシアター系は良作が多かった。寄付もしたし、これからも応援するよ。頑張って欲しい。
特にキノシネマは『ラスト・ディール』、『異端の鳥』『ミッドナイトスワン』、そして『ミセス・ノイズィ』と2020年はかなりセンスが良くてビビる。
2020年96本目