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ジャスト 6.5 闘いの証のandardのレビュー・感想・評価

ジャスト 6.5 闘いの証(2019年製作の映画)
4.7
イランの麻薬取締部門の警察官と麻薬王との戦い。

めちゃくちゃ面白い。
冒頭の家宅捜索のくだりでぞっとさせつつ観客だけに真相を知らせるかたちで映画に巻き込む。

話の展開もとても良い。
部下に逆襲されて留置されるくだりとか。
最後の方は麻薬王のほうが中心になるのも良い。
甥っ子の側転のシーンは本当にすばらしい。

最後の窓拭きの物乞いにチップを払うときに一瞬逡巡するところも良かった。
こいつにいくらか払ったら麻薬に手を染めないでいてくれるかな、という感じ。
つまり本当の原因は貧困であると。

ロケーションや膨大なエキストラの使い方やら素晴しい。
土管のシーンとか留置所のすし詰めのシーンに圧倒される。

上半身裸になれ、なんで出来ない、女性でした、とか、足が不自由な父親と息子のやり取りとか、一見本筋とは関係無いように見えて、社会的な背景の理解の助けになるのもいい。
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